ライザップに通いながら蕎麦なら食べてもいい?

ライザップに通っていても蕎麦なら食べてもいい?なんて話を聞きました。GI値(グリセミック・インデックス)のことを言っているんだなと思いました。確かにGI値は低いのですが、今の時代、自分でリアルタイムに血糖値を測る人たちがいます。個人差があるとはいえ蕎麦は血糖値を上げるようです。ライザップで指導される低糖質食の方が血糖値が下がりやすいでしょう。

そば

ライザップに通いながら蕎麦なら食べてもいい?

ライザップに通いながら蕎麦なら食べてもいい?という話を聞きました。私はすぐにGI値のことを言っているんだなと思いました。

蕎麦はGI値が低いといわれているからです。

GI値とは血糖値の上がりやすさを数値化したもの

GI値のGIとは、グリセミック・インデックスのことです。

10年ほど前の資料ですが、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2010年版)の中の4炭水化物に説明がありました。

ぶどう糖、白パン、白飯を基準とする

ぶどう糖、白パン、白飯を基準とすると書かれているので、これらの食品は、血糖値が上がりやすいということになります。

グリセミック・インデックス(glycemic index:GI)は、血糖上昇という消化性炭水化物の生理機能の違いに着目して消化・吸収される炭水化物の質的評価を行うための指標である。

GI は、50 g の消化・吸収される炭水化物を含む各食物を摂取させた後の血糖上昇量を評価するために、同重量の消化・吸収される炭水化物を含むぶどう糖、白パンあるいは白飯を基準とし、血糖上昇曲線下の面積比として算出される。

GI の高い食事が糖尿病や心筋梗塞の発症率のリスクを増加させる可能性を疫学研究の結果をまとめた最近のメタ・アナリシスは示している。また、メタボリックシンドローム関連因子との関連も示唆されている。しかしながら、日本人において食事摂取基準で指標を設定し、数値を算定できるほど十分な科学的根拠は得られていない。

どんな食品がどんな数値なのか知りたいですね。一覧表を探すと、農水省のサイトにあったごはん食の優位性から食料自給率を考えるというスライドの中にありました。もちろん、一部の食品についてですが。

GI値の一覧表

いままであまりGI値に興味をもっていなかったので、見てビックリ。白米より砂糖の方がGI値が低いとは。砂糖は、ぶどう糖と果糖が結合したものなので、果糖の影響によるのでしょう。

ぶどう糖が100になっています。これが基準です。

表を見ると果糖が血糖値を上げないのでよい糖分に見えますが、そうではないので気をつけて下さい。(あとで説明します)

確かに蕎麦(そば)は47で低GIではあります。

GI 値の一覧
糖 質
低GI(55以下) 中GI 高GI(70以上)
乳糖 46±3 砂糖 65±4 麦芽糖 105
パラチノース 32 ブドウ糖 100
果糖 23±1
それ以外の食品
低GI(55以下) 中GI 高GI (70以上)
玄米 55 全粒パン 69±2 ジャガイモ 85±12
そば 47 白米 77
うどん 47 蜂蜜 73±15
リンゴ 36±2 すいか 72±13
スパゲティ 27 白パン 71
大豆 18±3

蕎麦を食べていたら血糖値が上がらないのか、それなら明日からそうしようと思う方がいらっしゃるかもしれないですが、それはまだ気が早い。こんなことが書かれています。

しかし、低GIであれば、「いくら食べても大丈夫」というわけではなく、食品はいったん食べてしまうと、GI値が高かろうが低かろうが最終的にからだに吸収され、エネルギー量は変わらないため、食べすぎれば太るし、エネルギー摂取が多すぎると血糖値は上がる。このことは意外に知られていない。

血糖値を自分で測っている人たちがいる

今の時代、いろいろなものが通販で手軽に買えるようになっています。血糖値が急激に上がる血糖値スパイクが話題になった頃からでしょうか、ダイエットをする人たちの中には、自分の血糖値を測定する人たちが出てきました。

金森重樹さんは2000年になるかならない頃、通販の本を書かれていたので私も読んでいました。今は、無糖質ダイエットをする人にもなっています。

「大切なのは体重よりも血糖値」糖質制限の達人が明かすダイエットの本質とは?を読んでいただくと、糖尿病の患者さん向けの血糖測定器として開発されたフリースタイルリブレという器具を腕につけてリアルタイムに血糖値を測定する話を書かれています。

血糖値の上がり方には個人差がある

こういう方は増えていて、自分で何かを食べてその後の血糖値の変化をネットに書いている方がたくさんいます。

ズバリ、蕎麦を食べた後の血糖値は?という記事を書かれている方がいらっしゃいました。山菜蕎麦を食べたら血糖値が249mg/dLになり、つなぎの小麦粉が入らない十割蕎麦とわかめを食べても血糖値が212mg/dLになったと書かれています。

普段、空腹時は90mg/dL程度ですね。かなり上がってしまう。個人差がかなりあるのです。GI値が低い蕎麦を食べているから安心・・・とはいえないのです。

ライザップに通っていてもGI値の低い蕎麦なら結構食べられると思ってはいけません。

ライザップは低糖質食を指導する

ライザップの食事指導は、以前、ライザップの食事という記事に書きましたが、1日の糖質量を50g~120gの間で制限するものです。

もちろん、GI値が低いものを食べるとよいのでしょうが、糖質量が厳密に管理されます。血糖値が上がってももともと食べる量が少ないですから、血糖値は下がりやすいです。

日本食品標準成分表2020年版(八訂)のそばを調べました。ゆでたそばと、ほとんどの家庭で食べられる干しそばです。糖質量は、炭水化物から食物繊維総量を引いたものです。

ゆでたそばは、水分が多いので、100gあたり20~23gあります。これなら結構食べられそうだなと思いますが、干しそば/乾を見てください。100gあたり糖質は63gもあります。他の食品から全く糖質を摂らないことを条件にしても、1日に乾めんを200g食べられないのです。麺類が好きな方には、なんとも切ない話です。

食品100gあたりの栄養成分
食品成分 エネルギー 水分 たんぱく質 脂質 炭水化物 食物繊維総量
そば/ゆで 130kcal 68g 4.8g 1g 26g 2.9g
干しそば/乾 344kcal 14g 14g 2.3g 66.7g 3.7g
干しそば/ゆで 113kcal 72g 4.8g 0.7g 22.1g 1.5g
※日本食品標準成分表2020年版(八訂)

NOTE

GI値の一覧表を見ると、果糖がとても低かったです。果糖はくだものの糖分です。果糖を摂っても血糖値が上がるわけでなくインスリンも関係ありません。血糖値は、血液中のブドウ糖の数値を表しているので、ブドウ糖ではない果糖が関係ないのは当たり前です。

ところが、それで安心してはいけません。

ブドウ糖と果糖は構造が少し違っていますが、どちらもエネルギー源になることは間違いありません。細胞の中にあるミトコンドリアに入る手前では、アセチルCoAという物質になります。果糖はインスリンの作用を受けないので、ブレーキがかからず、コレステロール値を上げる原因になります。

果糖がよくない理由を調べてみたという記事を読んでみて下さい。

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