ライザップの食事指導の説明に脂質があまり出て来ません。調べてみると、プログラムの初期は、1日の目標摂取カロリーを決め、必要なたんぱく質と糖質のカロリーを引いた残りを脂質のカロリーとすることがわかりました。カロリー制限がなかなか厳しいです。
ライザップ中は1日どのくらい脂質を摂っていいのか?
たんぱく質重視、糖質を制限してダイエットを成功させるライザップの食事。ところで、栄養にはもう一つ脂質があります。1日に摂る脂質の量はどのように決めているのでしょう?
調べてみると、意外と記事が少ないのです。
RIZAPで脂質制限ダイエット!糖質制限が効かない40代の10キロ減記録というブログに、ライザップ解説編:3大栄養素PFC摂取量の算出方法[第1期:糖質制限]という記事がありました。
1日の目標摂取カロリーを決め、必要なたんぱく質と糖質のカロリーを引いた残りを脂質のカロリーとする
この記事を読むと、ライザップでの一日の摂取カロリーと、脂質の量の計算方法がわかりました。1日の目標摂取カロリーを決め、必要なたんぱく質と糖質のカロリーを引いた残りを脂質のカロリーとし、そのグラム数を計算します。数字は個人的なものなので、1日何グラムといった誰にでも通用する目安はありません。
かなりキツめの食事指導ですが、これはプログラムに参加した初期のことです。最初から終わりまでずっと続くのかまではわかりませんでした。
基礎代謝を測定し身体活動レベルから1日の推定消費カロリーを出す
まず基礎代謝を機械で測定します。この方は、1,228kcalでした。
この数字に身体活動レベルによって決められた数字をかけます。これが1日の推定消費カロリーになります。
身体活動レベルの数字は、50代楽しい日々を過ごすためのスパイスというブログの【心のままに走る #68】RIZAPストーリー12: カロリーとPFC計算という記事に説明がありました。
軽い 1.5
生活の大半が座っていて、静的な活動中心。普通 1.75
座位中心の仕事だが、職場での移動や、立位の通勤、家事、軽スポーツなどのいずれかを含む。高い 2.0
移動や立位の多い仕事。スポーツなど運動習慣がある。
先ほどの方は、身体活動レベル軽い(1.5)と判定され、1日の推定消費カロリーは、1,228×1.5=1,842(kal)となりました。
1日の推定消費カロリーから調整分のカロリーを引き基礎代謝より少し多い程度の1日の目標摂取カロリーを設定
1日の推定消費カロリーからトレーナーが調整分のカロリーを引きます。出てきた数字は基礎代謝に少しカロリーをプラスしたものになります。これが1日の目標摂取カロリーになります。
この方は、1日の推定消費カロリーからトレーナーに500kcal引かれて、1日の目標摂取カロリーは1,340kcalとなりました。
500kcalの根拠が書かれていませんでしたが、他の方の記事も参考にすると、基礎代謝ギリギリまで摂取カロリーを落とすということみたいです。
PFC計算(たんぱく質・脂質・糖質の量)
1日の目標摂取カロリーが決まると、今度はPFC(たんぱく質・脂質・糖質)の量を計算します。
たんぱく質の量は、筋トレをした日としない日で違いがありますが、ざっくり体重1キロあたり1.5g。つまり、たとえば体重60キロの人なら、60×1.5=90(g)。1日90gのたんぱく質を摂ります。
この方の場合は、体重64.7キロなので、97.1gです。
さらに1日の糖質量は、一番初めは50gからスタートします。
たんぱく質と糖質のカロリーはそれぞれ1gあたり4kcalです。
ここまでのカロリーを計算すると次のようになります。
- たんぱく質:97.1×4=388.4kcal
- 糖質:50×4=200kcal
合計588.4kcalです。
1日の目標摂取カロリーからたんぱく質と糖質のカロリーを引いて脂質の量を計算
脂質は1日の目標摂取カロリーから、このたんぱく質と糖質のカロリーを引いたものから求められます。
脂質のカロリーは、1gあたり9kcalです。
この方の1日の目標摂取カロリーは1,340kcalです。脂質の量を計算してみます。
(1340-588.4)÷9≓83.5(g)
1日83.5gの脂質を摂ることが求められます。
ライザップの食事は、たんぱく質を積極的に摂り糖質を制限するのが原則で、総カロリーについてはあまり制限がないのかと思っていましたが、少なくともプログラムの最初の段階はなかなか厳しいです。
ところで、糖質制限をすると体重が増えなくなるのは、ライザップのおかげでしょうか?よく知られるようになりました。
糖質制限の少し極端な話をご紹介しましょう。
肉しか食べない糖質制限
以前、肉だけを食べて生活するとどうなるか?という記事を書いたことがあります。
肉だけを1年間食べ続けるとどうなるか?野菜は一切食べません。1日あたり230グラムの脂肪と120グラムのタンパク質と炭水化物はわずか5~10グラムの食事内容です。
脂肪だけで2070kcalあります。肉に含まれるたんぱく質は10パーセント程度ですから、1キロ以上食べることになるでしょう。しかし、その結果、高タンパク高脂肪の食事をしても太りもせず、健康状態になんら悪影響はありませんでした。
肉はゆでるか生で食べていて、焼き肉ではありませんでした。
糖質制限食のことを知ると、それほど驚かなくなりますが、糖質をほとんど摂らないとこんな極端な食事をしていても太らないという話です。
糖質制限するとなぜやせるのか?
糖質制限すると体重が増えないことはよく知られましたが、なぜなんだろうと思いませんか?理由が知りたくてずいぶん調べました。
インスリンが関係しているという説明はネット上でちらちら目にしていたのですが、高校生の頃、生物で習った「インスリンは血糖値を下げるホルモン」が強く記憶に残っているので、脂肪との関係が全くわかりませんでした。
インスリンは食べた脂肪が貯蔵されるように、貯蔵していた脂肪が分解されないようにする
脂肪は体の中でいつも(四六時中)分解されているのですが、インスリンが働き始めると、それがストップしてしまうのです。インスリンは血糖値を下げるために、グリコーゲンにするか脂肪にすることを優先させるのです。
それで、極端に糖質制限をしていた人が糖質を摂りはじめると体重が増えるようになるのです。しかし、それはとても当たり前のことです。そのことを理解しておいた方がよいと思います。
詳しくは、糖質制限していると脂肪を食べても太りにくいのはなぜか?を読んでみて下さい。
NOTE
ライザップのイメージは、たんぱく質を積極的に摂り、糖質制限をしていればあとは自由に食べられるような感じでしたが、プログラムの初めは、カロリー制限もかなりキツそうですね。
脂肪の代謝はインスリンとの関係が強いので、糖質制限を始めても糖質の摂取量が増えれば脂肪の代謝が鈍り、体重が少し増えることを納得しておくのがよいと思います。体の仕組みを知らないと、ただストイックさだけを求めていくようになりそうであまりよくないと思います。
この記事では脂質ということばを使いました。この記事では脂質=脂肪と考えて下さい。脂肪と脂質は正確には違います。脂肪は化学式で構造を書くことができます。しかし、脂質は、脂肪の他、コレステロールや細胞膜を作るリン脂質も含んでいて大まかなことばです。