実証3カ月吉川メソッドダイエットを読んだ

ライザップが真似しているといわれる吉川メソッド。キツイ筋トレと糖質制限食ととてもたくさん水を飲むことがポイントです。

バーベル

実証3ヶ月 吉川メソッドダイエットを読みました。

多分、1時間半もあれば読んでしまえる本ですが、とても面白かったです。この本は、4人(正確には5人です)をモデルとして、3カ月のトレーニング期間をレポートした本です。

少し前に、別な吉川メソッドの本を読んであなたと、あなたの人生を美しく、強くする筋トレのはじめ方を読んだという記事を書きましたが、男性が読む本としてはこちらの方が面白いかもしれません。

特に、モデルの1人、男性の木村さんに興味を持ちました。木村さんは、食べないでたくさん動けばやせるという経験を過去にしていて、今回も最初その経験を引きずっていたのです。

しかし、そのうち、食事の原則を守って、週2回の筋トレをやった方が減量には効果的だと目覚めたのでした。

実は、私も同じような経験をしたことがあるので、木村さんに感情移入しながら読んでいたのです。

この記事では、本を読んで気になった水をたくさん飲むことと、特に木村さんの変化について書きましょう。

水を飲むことでカロリーを消費する

健康を維持するために水を飲むことは必要です。ところが、やせるためにも水を飲むことが必要、しかも、普通にたくさん飲んでくださいといわれる量の2倍飲むように求められます。

ちなみにお茶やコーヒーを加えた量ではありません。ただの「水」です。お間違いなく。

もうひとつ大事なのが水です。水はたくさん飲んでください、と指導しています。男性は1日4リットル、女性は1日3リットルが目安です。

水は飲めば飲むほどカロリーを消費することができるのです。カロリーという単位がそのことを物語っています。1カロリーは1気圧で水の温度を1度上昇させるための熱量です。

10度の水を1リットル飲んだとします。体温が36度だったとして、飲んだ水を体のなかで使うためには26度上昇させなければなりません。

1リットル(1000ミリリットル)の水の温度を1度上昇させるためには1000カロリーが必要です。26度上昇させるために2万6000カロリーが消費されるということになります。

体に入ってきた水は体温より温度が低いです。それを体温と同じまで温度を上げるには、エネルギーを使います。それがエネルギー消費につながるという理屈なのですが。

2万6000カロリーとは、食品でよく使うキロカロリーに直すと26kcalです。

たとえば、炊いたご飯100gあたりのカロリーは、156kcalです。1日の食事の総カロリーはだいたい2000kcalです。その中で26kcalはわずか1%強の割合です。カロリーでは大した意味はありません。

水をたくさん飲んだ方がダイエットにつながるのはきっと間違いないことなのでしょう。しかし、その理由は温度差とカロリーからは説明できないですね。

絶食状態が体重減の邪魔をする

早くやせたいと思うと、トレーニング前に食べないようにします。その方が余分な脂肪を燃やすと思うからです。(多分それはその通りです)

ところが、食べないで動くと、それまで絶食状態にあったことによる反動で、次に食べものが体に入ってくると、脂肪として蓄積しようとする反応が強くなるようなのです。

お相撲さんは、朝起きて、十分に稽古してからちゃんこを食べて昼寝します。動物の摂食行動として正しいと思いますが、効果的に太ることができる生活パターンでもあるということなんでしょう。

木村さんのトレーニング1カ月後の身体測定です(身長163cm)

体重 75.7kg(5.9kg減)
ウエスト 94.1cm(8.0cm減)
体脂肪率 27.5%(1.7ポイント減)
内臓脂肪 16LV(3LV減)

「朝、家で測ったときは74.5kgだったんですが・・・・・」

「体重計もちがいますし、測った後に水も飲んでいることでしょう。ですが、もう少し体重が落ちてもいいですね」

「1カ月間、あれだけ苦しい思いをしたんですから・・・‥。最初はトレーニングの後、体がいうことを聞かなかったですよ。今も筋肉痛はあるものの、最初ほどではなくなりました」

「有酸素運動は何を?」

「エアロバイクを」

「では、スタート時の絶食状態が響いているのかもしれませんね」

木村さんは柔道部に所属していた高校時代、とにかく食べずに運動するという「自己流」のダイエット方法で15~16kg、体重を落とした経験の持ち主です。

じつは木村さんの食事報告を見ながら、トレーニングスタートのころの「絶食」が気になっていたのです。吉川メソッドでは1日の摂取カロリーが同じなら、回数を多く分けて食べるように食事指導を行っています。かつ、食事と食事の間が4時間以上、あかないようにします。

食事と食事の間があいてしまうと体が「飢餓状態」におちいってしまい、栄養を吸収しやすい体になってしまうからです。

絶食状態がやせない体を作ってしまうのです。

それと筋肉質なかたは、同じ身長の人に比べると体重は重いものです。木村さんの体重が落ちない理由はここにもあります。

有酸素運動は、たまった脂肪を燃焼させることができると知られています。私もそう思って自転車によく乗っています。

このあとで、木村さんの感想が出てきます。

1カ月間のトレーニングについて木村さんはこう話しています。

「高校のとき、とにかく食べずに柔道や筋トレをして1カ月で16kg落としたことがあったんですが、それはまちがっていたんだなと思います。

吉川メソッドは筋肉をつけることで体重がおちます。私にとっては意識の大転換です。食べていても落ちるし、しかもトレーニングは週2回だけですから不思議です」

有酸素運動は、体に対して刺激が強くありません。その分、継続的に(しかもある程度長時間)行わないと効果が出にくいものです。

筋トレは、成長ホルモンが分泌されるよう、筋肉を壊すほどまで追い込んでやります。それが減量に効果があるからです。

しかし、それが週にわずか2回で済むというのが、有酸素運動をしていた人には信じられないでしょうね。私も同じ気持ちです。有酸素運動をして減量するなら、休みが週2回です。

水を飲まないとやせない

2カ月後の木村さんのデータがありました。

木村さんのトレーニング2カ月後の身体測定です(身長163cm)

体重 73.1kg(スタート時点から8.5kg減)
ウエスト 88.0cm(同14.1cm減)
体脂肪率 22.0%(同7.2ポイント減)
内臓脂肪 12LV(同7LV減)

このとき、水を飲むことを注意されていました。

「(前略)ところで水はちゃんと飲めていますか?水を十分に飲んでいないと、走っているときに脚がつったりしますよ」

木村さんはもともと心がけて水を飲むという習慣がなかったとのことで、私も気にかけていました。

「3リットルぐらいですね」

「それではまだまだですね」

「夜、仕事の後は疲れてしまって飲めないんです。体重がなかなか減らなくなってからはさらに飲めなくなった気がします」

「一度に大量に飲むのもダメですよ。一気に1リットル以上飲むと、体のなかのナトリウムとカリウムのバランスが崩れてしまうと言われています」

私がプライベートジムをはじめたころ、トレーニングもしっかりできているし、食事の管理も完璧、だけどやせないという人がいました。

聞いてみると、やはり水を飲んでなかったのです。水を飲まないと代謝が下がってしまうのです。

「吉川メソッドをはじめたころは、空腹をまぎらわせるために飲んでいたのですが、今は・・・‥」

「木村さん、1日に5リットルは飲んでください。私も1日に5リットル飲んでいます。朝のトレーニングのときにすでに2.5~3リットルは飲んでいますから。

500ミリリットル、冷やしたものよりも常温のほうが飲みやすいと思います、それを一気に飲む・・・‥。トイレに行ったときに、また500ミリリットルを一気に飲む。それを繰り返してみてください」

水は1日3リットルでは足りない。私は水を飲もうと気をつけても1日3リットル飲んだことはないですね。ビールだったらあるかもしれないので、飲めないことはないでしょう。しかし、1日5リットルとは・・・。トイレに何度も行くことになるでしょう。

こうやって読むとやってみたくなります。

ダルくならない

最初に決められたトレーニング期間は3カ月です。水を飲む量が、1日7リットルになっていました。こんなに飲んでも大丈夫なんだなというのが驚きです。

木村さんのトレーニング3カ月後の身体測定です(身長163cm)

体重 68.3kg(スタート時点から13.3kg減)
ウエスト 81.0cm(同21.1cm減)
体脂肪率 17.9%(同11.3ポイント減)
内臓脂肪 9LV(同10LV減)

「ついに70kgを切りましたね。水も飲めているんじゃないですか?」

「1日に6~7リットル飲むようになりました」(中略)

「体調はどうですか?」

「体調はとにかくいいですね。すぐに疲れていたのに、ダルくもならないんです。汗をかいても爽快です。太っていたころは汗をかくのがイヤだったのに、今は気持ちいい。

それがあるから、汗をかいたら、水を飲んでまた汗をかく。自分の意志で汗をかいている、自分の体をコントロールできている・・・‥。そんな気がします。

汗の質もベタッとしていたのがサラッとした汗に替わってきました。汗をかくことで自分を浄化している、そんなイメージです」

水飲み健康法をやっていたり、本を読まれた方はご存知だと思います。水を飲む時は食事中ではありません。食事の前です。食事中や食後すぐにガバガバ飲むこともありません。胃液が薄まっては食べた物の消化に影響があります。

まとめ

ライザップが真似しているという噂の吉川メソッドの本をこれまで2冊読みましたが、なかなか理にかなっていて面白いです。

吉川メソッドのサイトへリンクを貼っておきます。ご興味があるかたは、サイトを見て、また、この本を読むとよいと思います。

吉川メソッドOfficial|港区プライベートジム|糖質制限+筋トレのパイオニア
正しい糖質制限と筋トレをどこよりもわかりやすく指導『マイベストを目指す』『ダイエット脳から健康脳へ』をポリシーとして活動中です。

私も「有酸素運動でやせる」派なので、なぜなんだろうと思っていた「キツイ」筋トレの意味が分かりました。

成長ホルモンを分泌させるのが目的なので、ひょっとすると10年くらい前に流行った加圧トレーニングと組み合わせたアレンジが生まれるかもしれませんね。

糖質制限食がクローズアップされますが、水をとてもたくさん飲むこともポイントです。

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