おせっかいビジネスの原風景

瀬戸健社長のご実家は、添加物を使わないパン屋さんでいまでもお店はありました。遊び相手はいつも兄と同じ7歳上の子どもたち。ほしいものを買ってもらえなかった少年時代、実家のパンを80円で仕入れて100円で売り歩いたそうです。

パン

週刊東洋経済(2018/4/14)に瀬戸健社長の記事が載っていました。

ライザップの社長についてもっと知りたい

私はずっと瀬戸健社長に興味を持っています。RIZAPグループを拡大しながら、お金を派手に使うとか有名になるとか、あまり興味がなさそうに見えるところと、「人は変われる」というキーワードに何か私の心が反応するのです。この方は何を求めて事業を拡大しているのだろう?

紹介欄では、「ビジョン」に、”自己投資産業のグローバル№1ブランド”と書かれていて、一瞬、何だろうと思ったのですが、トレーニングのライザップを始め、英会話や料理など自分に投資して自分を変えるための産業のことですね。

いままで読んできた瀬戸社長についての記事はだいたい似通っていて、正直、もうあまり興味がありません。たいていの取材記事が似た内容になるのは、取材される側が物語をすでに作ってあり、それを同じように語るからです。

会社勤めをしていると似たようなことをよく経験します。私が見聞きしてきた話では、案外「作り話」の割合が高かったりしました。

だから、いろんな人が別々の時期書いた記事を読んでいくのがいいなと思いました。

この記事は、「起業家の子ども時代 出る杭を育てる」の第1回目で、『おせっかいビジネスの原風景』というタイトルがつけられていました。

記事を書かれたのは吉井妙子さんでした。あれ、見たことのある名前だなと思ったら、昔読んだ、神の肉体 清水宏保を書かれた方でした。

この方ならきっといままでと違う記事を書いてくれるだろうなと思いながら読ませてもらいました。

いくつか気になったところを抜き書きしておきます。

ご実家は添加物を使わないパン屋さん

同社を率いる健は1978年、福岡県北九州市で、手作りパンの店を営む父・誠、和子の末っ子として生まれた。7歳上に兄、5歳上に姉がいる。

父と母は健の子ども時代、午前3時に起き、夜9時までほとんど休みなく働いていた。父は、人工添加物や化学調味料などをいっさい使わないパン作りにこだわった。

この記事に、手作りパンの店シャノンという看板の写真が出ていたので調べたら、食べログの記事が出て来ました。

シャノン (永犬丸/パン)
★★★☆☆3.02 ■予算(夜):~¥999

レビューがついているわけでも、たくさん写真が掲載されているわけでもなく、昔からのままで営業を続けているという感じです。

遊び相手はいつも7歳上

次の、育ち方については、瀬戸社長が経営者としてどんな人をグループに受け入れるかを考えた時、参考になるかもしれません。往々にしてオーナー社長は、(小さい会社だと特に)自分の立場を脅かしそうな人を避ける傾向があるように思います。

健の遊び相手はつねに兄とその友達だった。子ども時代の7歳違いは、大人と子どもほどに違う。それでも兄たちと一緒に遊びたい健は、いじられキャラでいるとかわいがられることを知った。

以降「バカなことをやる」のが健のアイデンティティで生きがいとなる。

強い人間になるため腕立て伏せを始めた健は、小学校入学時には頭一つ抜けていた。剣道を習っていたこともあり、絵に描いたようなわんぱくでがき大将。

さらに商売につながるエピソードが。1978年生まれで、このような経験をしてきた方はあまりいないかもしれません。

実家のパンを80円で仕入れ100円で売る

欲しいものを買ってもらえなかった健は、家のパンを80円で仕入れ100円で小学校や近所のビジネスホテルで売り、差額を小遣いに充てた。

さすがに小学校から注意されてやめたが、自分で金を稼ぐ楽しさを小学生で覚えた

「今の時代にハングリー精神を持つのは難しいと思いますが、うちではおもちゃを買ってもらえなかったので、欲しいものを手に入れるにはどんな知恵や工夫が必要かという、地頭が鍛えられた」

これは、生まれながらの性格なんでしょうかねえ。『おせっかいビジネスの原風景』というタイトルは、ここからつけたのでしょうか?

健は登校拒否の友人を学校に誘い、弁当を作ってもらえない友人には家のパンを持参して与えた。顧客を挫折させないというライザップの”おせっかいビジネス”は、こんな原風景から生まれた。

まとめ

瀬戸社長はいつもこんな風に紹介されます。

健は今でも「洋服の青山」のスーツを愛用し、家族との食事は大概が「サイゼリヤ」。両親譲りの倹約家ぶりだ。

息子が成功してお金持ちになっても、ご両親はずっとお店を続けていることを考えると、このご家族は、金儲けをして楽したいわけではなく、働くことが好きなことと、お金を使うことにあまり興味がないのだと思いました。

倹約家というわけではないと思いました。

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