ユニクロはライバルではない

週刊ダイヤモンドの記事から2017年6月にRIZAPグループが子会社化した堀田丸正が分かりました。堀田丸正のサイトを読むと、RIZAPグループは、前年の資本金に近い出資をしているのに、役員を1人も送り込んでいません。

服

週刊ダイヤモンド(2017/7/8)はユニクロの特集でしたが、今後ユニクロの脅威となりそうな企業として、RIZAPグループが取りあげられていました。

アパレル界のアップル目指す

「ユニクロはライバルではないアパレル界のアップル目指す」というタイトルのインタビュー記事がありました。

当社の事業領域は、ダイエットや美容健康食品の販売などによって「痩せてきれいになりたい」という顧客の自己実現欲求を満たす「自己投資産業」だ。

ダイエットに成功した人は、例えば体のラインを強調するなど、自分の魅力をさらに高める服を求めるようになる。

従って当社のアパレル事業でターゲットにするのは、生活必需品としての服ではなく、独自の世界観を持ち、着ているだけで格好良く、人から憧れられる服だ。

ファーストリテイリングは機能性などで優れた商品を開発していると思うが、当社とは土俵が異なるのでライバルとは思っていない。

かつて日本の携帯電話メーカーが多機能な商品を出したものの、結局はアップルにかなわなかった。われわれもアパレル業界のアップルのような存在になりたいと思っている。

すでにジーンズメイトなどアパレル関連企業は合計7社を子会社化した。特に今年6月末に子会社化した堀田丸正は、糸の製造から和装品の販売まで行っており、川上から川下までの事業展開が可能となった。今後はSPAに注力し、今までにない価値の商品を創造していきたい。

これまでに子会社化した企業のほとんどは第三者割当増資を引き受ける形を取っている。旧経営陣にも株を保有し続けてもらい、同じ船に乗って共に成長させようという考えからだ。

いずれも赤字企業だったが、経営の基本を見直し、業績管理をしっかりと行った結果、昨年度下期に黒字転換した。

この実績が評価されているのか、今も毎月数十件の買収案件が持ち込まれており、大型買収もあり得る。

今後は早期に1兆円規模の事業へ育てていきたい。

堀田丸正

堀田丸正は、サイトがありました。

服のサブスク調査団

沿革を読むと、文久元年(1861年)創業の古い会社です。昭和までは安定した業績だったようですが、平成になると、グループ会社入りしたり他社を吸収合併したりと、慌ただしい記録が残されています。

一番最後にこのように書かれていました。

「平成29年6月 第三者割当増資により、RIZAPグループの一員へ」

SPAとは

SPAって何だろうと思います。ウイキペディアにありました。

メーカーが自分のブランドを作って小売りまですることです。確かにユニクロがやっていることはそれです。

speciality store retailer of private label apparel

衣料品メーカー(製造卸)が自らブランドを確立し小売に進出する場合もSPAと呼ばれている。

第三者割当増資とは

これもウイキペディアにありました。

第三者割当増資(だいさんしゃわりあてぞうし)とは、株式会社の資金調達方法の一つであり、概ね、株主であるか否かを問わず、特定の第三者に対して募集株式を割り当てる方法による増資のことである。

会社が資金を得る方法のことです。株式を誰かに買ってもらって、お金を払ってもらい、それを資金にすることです。

その方法は、新しく株式を発行してそれを買い取ってもらう方法と、会社が持っている株式を買い取ってもらう方法の2つあるようです。

もう少し深く読んでいくと

114期有価証券報告書を読むと、RIZAPグループは、1,400,075(千円)ですから、14億円を出資し、62.27%の株式を所有しています。

その1期前、113期の資本金と発行済み株式総数は1,975,070(千円)で24,640,348(株)でしたが、114期は、2,937,570(千円)で59,640,348(株)と大きく増えています。

さらにRIZAPグループが親会社になることの影響を、支配株主等に関する事項についてで説明されています。

その中に、こんな部分がありました。

② 親会社等の企業グループに属することによる事業上の制約、リスク及びメリット、親会社等やそのグループ企業との取引関係や人的・資本的関係などの面から受ける経営・事業活動への影響等

当社は、事業を推進するに当たり、親会社の企業グループとの一定の協力関係を保つ必要があると認識しております。

また、親会社からの取締役は就任しておりません。

当社の経営方針及び経営計画等については、当社をとりまく得意先、仕入先等の環境を勘案し、独自の経営判断のもとに策定をしております。

また、親会社等の企業グループとの取引については、市場価額等を勘案した一般取引先と同様の条件に従っております。

RIZAPグループから、前年までの資本金に近い金額を出資した会社に取締役を送り込んでいません。

こういう時、親会社は、旧経営陣を刷新したり、社内を一度きれいにするために配置転換などいろんなことをやるものです。会社勤めをしている方なら理解できると思います。

ここで、もう一度週刊ダイヤモンドの記事を読み返してみると、気がつきます。こう書かれています。

旧経営陣にも株を保有し続けてもらい、同じ船に乗って共に成長させようという考えからだ。

まとめ

私がRIZAPに興味を持ったのは、瀬戸健社長が出演した、テレビ東京のカンブリア宮殿を見てからです。この方に興味を持っています。

今回、週刊ダイヤモンドの記事を読み、その内容を調べていくと、前年の資本金に近い金額を出資する一方で、RIZAPグループから役員を送り込んでいません。

ますます、瀬戸健社長はどんな考え方をするのだろうと、興味を持つようになりました。

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