ダイエットから健康へコミットする

ライザップはダイエットを通じて「結果にコミットする」と宣言していましたが、これから先は、健康にコミットする方向だそうですよ。

会員数が多いですから、うまく行きそうな感じがします。

重量

ライザップはなぜ、結果にコミットできるのかを読みました。

アマゾンでは批判的なレビューをつけている方もいらっしゃいますが、もしライザップに入会しようと考えている方なら読むとよい本です。著者も2カ月体験しています。

ライザップに興味を持って雑誌の記事や本を読むようになってから、低糖質食はこれからの食事のお手本だなと考えるようになりました。私はつい最近まで、低糖質食に興味はあるけれどやらなくても別にいいやと思っていたのです。

しかし、調べるようになって変わりました。低糖質食はこれからの高齢化時代に合っています。

昔と違っていまは長生きする人が増えました。反面、病気を抱えていたり、認知症になるような話もよく聞くようになりました。おそらく食事を変えると予防できたり、症状が改善できたりするのではないかと思います。

ライザップは、低糖質食と筋トレで筋肉を落とさずに脂肪だけを落として減量する方法を提供しています。

肥満している人が減量すると健康診断の数値によい影響が出ます。

メディカルチェックの結果

結果を読むと、そうだろうなと思うことなのですが。本にはこんなことが書かれています。

ライザップでダイエットしたゲスト19名にメディカルチェックを行ったところ、平均して12週間で血糖値が13.6%減、8週間で内臓脂肪が34.5%減、皮下脂肪が30.5%減となったという。

つまり、高血糖の改善予防、メタボ改善の効果があったというのだ。

「あとは血圧です。収縮期血圧と拡張期血圧がありますが、収縮期の血圧でマイナス17.5、拡張期でマイナス10.5と、血圧降下が確認されました。それ以外にも、中性脂肪が65.6%減と、健康基準値内に改善しました」

また、このほか、数値化しにくいと思いますが、体がやせることで心が安定していったそうです。運動によって「幸せホルモン」と呼ばれる、セロトニンの分泌が促されたからではないかと書かれていました。

その通りだろうなと思います。

医療機関から患者が紹介される

健康診断を受けていわれることは、お酒を飲み過ぎない、減塩、やせること、運動することでしょうか。その通り始める方もいますが、たいていは「いつかやろう」と思ってそのままです。

医療機関では運動の指導まではやってくれません。そして、もし医療機関でそのような設備があったとしても、安全第一でライザップのようなキツイ筋トレなどさせるはずもありません。

こんなことがあったみたいです。

肥満に悩み、痩せたいという患者のために、医師自身が医院に「メディカルフィットネス」というものを併設していたところがある。だが、なかなか思うような結果が出せずにいた。

そこで、「結果にコミットする」というライザップに興味を持ち、提携することになったという。

「こちらのクリニックさんからは、たくさんの患者さんをご紹介いただいています。実際に高血圧、高脂血症、肝機能障害のお薬を5種類も飲まれている患者さんが、ライザップのプログラムを通して大きく痩せられました。

さらに、血液検査の結果がよくなり、いまはもう薬は飲まれていないようです」

いわゆる生活習慣病なら、食事を改め、運動をしなければよくなりません。しかし、このメディカルフィットネスにはノウハウがなく、ライザップと提携したら、患者さんの状態が大きく改善されたということです。

つまり、医療機関とライザップが提携すれば、医療機関、ライザップ、ご本人、みんなよくなるのです。将来、ライザップ1社だけだとは思いませんが、このような仕組みができそうです。

大学や医療機関と共同研究

すでに大学や医療機関との共同研究が始まっているようです。ライザップには自分から進んでキツイ筋トレと低糖質食を継続する人が集まってきます。

もし、大学や医療機関で同じことをやろうとしても、逆に費用を負担する必要があり、また、被験者もそう簡単に集まらないでしょう。

(前略)現在、取り組み始めたのが、大学や医療機関と共同での臨床研究である。

「共同研究について明らかにできるのは、まだ東海大学、筑波大学だけですが、これ以外にも大学と共同での臨床研究はすでに複数案件が動いています。

それらで出た治験や結果に関しては、しっかり論文化して、運動、健康、肥満、病気に関するいろいろな学会で発表していきたいと考えています。

ライザップのプログラムはとても理に適っていて、かつ結果が出るということを、もっともっと世の中に伝えていく。それが、われわれの大きなミッションのひとつになっています」(中略)

テーマは多岐にわたる。内臓脂肪の減少効果、血糖値やHbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)の値の変化、心理変化、血液データの変化、メタボに関連する生活習慣病、脂肪肝の解消、心筋梗塞リスク・・・‥。

「もうひとつ、極めて興味深いことがあります。世の中にはすでに低糖質食に関する研究はあります。また無酸素運動に関する研究もあります。いわゆる『筋トレ』に関する研究です。

そしてそれぞれのエビデンスもたくさんあるんですが、これらを組み合わせたエビデンスはまだないんですね(後略)」

低糖質食もキツイ筋トレの研究もすでにありますが、それを同時にやるとそれぞれ単独でやるより変化が早くなるので、まず数値化したいのかなと思います。

シニア向けの健康プログラム

これまでの流れで、人間ドックを行う医療機関と提携してライザップのプログラムを組み合わせることは有効で、十分考えられます。すでにメディカルチェックプランとして始まっているそうです。

それよりも、これから必要だなと思ったのは、増えていく高齢者向けのプログラムです。

「シニアの方でご要望が多いのは、筋力の低下への対処なんです。身体機能の維持・向上を目的に来られる方が多い」

何もしなければ筋肉は落ちていく。年を経るごとに、確実に身体機能は衰えていくのだ。それに対抗するには、筋肉を維持したり、増やしたりしていくことを自ら意識していくしかない。

「その意味で、シニアの方の場合、低糖質食事法よりも、むしろタンパク質と糖質を上手に摂取してもらうことが重要になる。

ライザップは低糖質食事法一辺倒ではなくて、ゲストによって臨機応変にプログラムを変えていくことができるんです。そこが、パーソナルトレーニングの強みです」

身内に高齢者がいる方ならよくわかる話だと思います。高齢者は筋力が低下しても自分で筋トレをするわけがありません。もちろん、たとえば私が親に筋トレを教えてやることもできない。

また、高齢者の食事は食べやすい炭水化物を中心としたものになりがちです。嗜好がそのようになるのは仕方がありません。

しかし、そのまま過ごしていると、歩けない、転びやすい、痛みをかかえた体になってしまいます。ひどくなるとリハビリのお世話になることができますが、それ以前に、筋肉を維持して元気でいてほしいと思います。

そのためには筋トレと食事法があるととてもよいと思います。

まとめ

ライザップの筋トレと低糖質食は、痩せてカッコよくなるだけではなく、健康状態を改善することができます。

また、会員数が多いことから、データとしても十分な数を集めることができ、プログラムの有効性とアップデートに役立つと思います。

ライザップはダイエットから、健康へコミットする会社になっていく方針だそうです。医療機関との提携は、一つのモデルになりそうですね。

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