ライザップが終わったらリバウンドするのは糖質を摂るから

ライザップのプログラムが終了し、かなり厳密な糖質制限食を止めて糖質を摂りはじめると、一番絞った最高の状態よりも体重は増えます。それは体の仕組みがそうなっているからです。一番絞った状態から少し増えた妥協点を超えたらリバウンドしたと考えるようにしたらいかがでしょう?

ライザップが終わったらリバウンドするのは糖質を摂るから

ライザップのプログラムが終了後、誰でも少し体重が戻ります。それは、制限されていた、ごはん、パン、麺など糖質を摂るからです。物心ついた時からずっと食べていたのですから、食べたいですよね。

糖質制限している間は、たんぱく質を余分に摂り脂質がエネルギーになっていたのですが、それで太ることはなく、もちろん、体重は減っていってました。

また太らないようにおそるおそる糖質を摂っても、やはり体重が少し戻ってしまう。なぜなのでしょう?

インスリンは食べた脂肪が貯蔵されるように、また、貯蔵していた脂肪が分解されないようにする

私は長いこと油はカロリーが最強(1gあたり9kcal)なので、摂れば太るのが当たり前だと思っていました。ところが、低糖質食の本を読むと、油を摂ることに制限が(ほとんど)ないのです。太らないらしいのです。

なぜなんだろう?

ずっと疑問に思っていたのですが、このことに関係しているのはインスリンでした。

インスリンは血糖値を下げるホルモンとしてよく知られています。というより、血糖値を下げる働き以外はほとんど知られていない。

ヒトはなぜ太るのか?を読んで、やっと理解することができました。

糖質を摂ると、血糖値が上がりインスリンが分泌されます。インスリンがあると、食べた脂肪が貯蔵されるように、また、貯蔵していた脂肪が分解されないようにする働きがあるのです。

普段、インスリンが働いていない時は、常に脂肪がエネルギーとして使われています。それがストップされて、さらに貯蔵されるのです。

糖質と脂肪の代謝では、糖質が分解された糖が優先して代謝されます。糖は真っ先にエネルギー源になるのです。糖が使われている間、食べた脂肪は貯蔵されて、お腹にたまっていた脂肪は分解されないのですから、貯まる一方です。その結果、体重が増えます。

詳しくは、糖質制限していると脂肪を食べても太りにくいのはなぜか?を読んで下さるとおわかりいただけると思います。

糖質制限していると脂肪を食べても太りにくいのはなぜか?
糖質制限している時、脂肪を食べても太りにくいのは、インスリンの働きが弱いからです。インスリンは、食べた脂肪が貯蔵されるように、また、からだに貯蔵されていた脂肪が分解されないようにする働きがあります。その影響が抑えられると、脂肪はエネルギーと

血糖値の上昇には個人差がある

少し付け加えておきます。血糖値の変化は、個人差があります。普段の空腹時血糖値は、70~110mg/dl未満に設定されています。

食事をするとこの数値が上昇し、インスリンが分泌されて下がります。上昇する数値やスピードには個人差があり、食べ物によっても変わります。この数値の変化が少なければ、インスリンの分泌が少なく、インスリンの働きが弱いので脂肪をエネルギーとして引き続き使うことができます。

どのくらい糖質を摂ってもよいのか、例えば1日ご飯をどのくらい食べてもリバウンドしにくいかは個人差があると思って下さい。

さらに、糖質制限が解けて、甘いものを食べるようになるとそこには罠が待ち構えています。

油と糖の組み合わせは魔力がある

糖質制限をしている間は、甘い物は極力摂らないようにしているのですが、糖質制限生活終了後、甘い物、特にクリームがたっぷりのケーキなんか食べるとおいしいでしょうね。

ケーキのような糖分に加えて油が入ったものを取り始めると、この組み合わせには魔力があるのです。おいしく感じて、制限しよう、この辺で止めておこう・・・と思いながら、つい食べすぎてしまう。いや控えめにいって、余分に食べてしまう・・・。

糖分だけではそれほど魅力的ではないのです。砂糖ばかりでできたお菓子を食べたときに「甘すぎる」と思ったことはありませんか?まだ、甘すぎると感じることができるのです。

ところが、ここに油が加わると、快楽を感じるようになります。脳がそのようにできているのです。

もともと油に「多過ぎる」と感じることはできないようですが、糖分が加わると、「油が少なくなった」とまで感じてしまうそうです。これは危険だ。

脂肪は脳に作用するという記事に詳しく書きました。

脂肪は脳に作用する
脂肪が脳に作用して快楽を感じさせること。そして、糖と脂肪の組み合わせは、さらに快楽を感じさせて魅力が増します。太りたくない人は、この組み合わせにくれぐれも注意してください。というより、すでにおいしいものはこの組み合わせだったりするのですが・・・。

リバウンドをどこまで厳密に考えるか

かなり厳密な糖質制限食を中止して、糖質を少しずつでも摂り始めると、(多分、必ず)体重が増えることはおわかりいただけたと思います。

一番絞った最高の状態から体重が増えることは、ほぼ確実です。もし、それをリバウンドというならリバウンド率100%でしょう。でも、時間とたくさんの費用をかけた参加者は、最高の状態を維持したいと思う気持ちもとてもよくわかります。

自分で許せる妥協点を決めておく

どのくらいで妥協するか、決めておくのがよいと思います。基準は自分自身です。どなたでも年齢と共に体重は増えていくものなので、若い頃の、例えば、23歳頃、25歳頃、30歳頃の体重に合わせると考えたらどうでしょう。

ひょっとすると、プログラム終了時に、妥協できるところまで到達できないこともあるでしょう。その場合は、また別の機会に考えます。

ライザップが公式に発表しているリバウンド率に依存しない

ライザップは、プログラムを終了後1年以上経過した人のリバウンド率を7%と発表しています。対象者についても計算方法についても説明されていて、おかしな所はありません。ライザップのリバウンド率は7%という記事に書きました。

ライザップのリバウンド率は7%
ライザップのプログラム終了後、1年以上経過した人のリバウンド率は7%です。リバウンドとはプログラム前の体重より増えたことを意味します。BMIの分布を見ると、標準と肥満度1の人たちが79%を占めていました。標準の人は肥満とはいえずリバウンドも...

ライザップは、リバウンドを「プログラム開始時の体重以上になった場合を『リバウンド』とする」と定義しています。プログラムを提供する側としては、妥当なものだと思います。

しかし、プログラムに参加する人は、一番絞った最高の状態から考えるものです。これだけ大きな違いがあると、ライザップのリバウンド率7%は何も参考にならないことがわかります。

くり返しになりますが、厳密な糖質制限食を止めて糖質を摂りはじめると、一番絞った最高の状態よりも体重は増えます。自分で許せる妥協点を決めておいて、それを超えたらリバウンドしたと考えるのがよいです。

NOTE

プログラムに参加している間、ストイックに取り組んだ方ほど、糖質制限食を中止して、体重が少し増えると自分を許せない気持ちになるかもしれません。

しかし、糖質を摂り始めると、体重が増えるのは体の仕組みなのだから当然なのだと思って、妥協点を決めておくのがよいことです。

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